顕微授精とは
顕微授精とは、顕微鏡下で一個の精子を卵子の中に送り込み受精させる方法で、採卵までの過程と移植の過程は体外受精と同様です。重度の受精障害で、これ以外の治療によっては妊娠の見込みがないか、きわめて可能性が低いと判断される場合、顕微授精が適応されます。
現在、顕微授精の主流となっているのは、マイクロピペットというガラス管に精子を一個だけ吸引し、卵子の細胞質に直接注入する卵細胞質内精子注入法です。英語名であるIntracytoplasmic sperm injectionを略し、ICSI=イクシーと呼んでいます。
一個でも精子が存在すればイクシーは行えます。したがって、精子の運動率が極端に悪い場合や数が少ない場合、奇形率が高い場合、卵子の外側の殻である透明帯が硬くて精子の侵入が不可能な場合や、抗精子抗体が陽性の場合、そして精巣上体精子もしくは精巣精子を用いる場合など、これまで体外受精でなかなか結果を出せなかったケースでも、イクシーを行うことで妊娠に至る確率が高くなるのです。
採卵(卵子を採取すること)後、イクシーをする場合は、前培養といって3~6時間培養をします。その後、卵子のまわりを包んでいる卵丘細胞を除去し、成熟卵かどうかを確認します。卵子の中に第一極体と呼ばれる小さな粒か認められると成熟卵ということになります。成熟卵であることが確認できたら培養を続け、そして顕微授精を行います。顕微授精の方法は、まず精子の尻尾をマイクロピペットの先端でこすり、精子を不動化させます。そして、精子を卵細胞質内に注入します。
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